近況報告 2014.3月


桜の便りにわくわくするこの頃です。
ご無沙汰いたしております。
告知もしていない演奏会で恐縮なのですが、2月22日、天理での演奏会を日本経済新聞が3月8日の夕刊のコラムに取り上げてくれました。
その記事をご紹介させていただきます。


       「うたた寝」〜酒が取り持つ筑前琵琶〜
 奈良県天理市で2月22日、30人ほどを集めた小さなコンサートが開かれた。筑前琵琶の片山旭星さんの演奏会で、会場は天理駅に近い喫茶店「つぼ」。暖かい雰囲気の会だった。
 主人の中村廸也さんは天理大学区付属図書館を定年退職して、奥さんと「つぼ」を始めた。近所の人が集いコーヒーを片手に語り合う場に提供する予定が、日本酒も出す喫茶店になった。中村さんは日本酒通で飲むのも大好き。夜、日本酒と料理の客をひと組だけ取ることにした。予約のない日は左党の仲間が集まって酌み交わしながら談論風発。そんな会話の中から「文化的なことをしよう」と話がまとまり、友人の紹介で、京都在住で日本酒等の旭星さんの演奏会が実現した。
 五弦の琵琶を弾きながら、旭星さんはバリトン風の澄んだ声で祇園精舎、敦盛、船弁慶を語った。その後は日本酒と肴で盛り上がった。
 旭星さんの芸談も良かった。1955年生まれの59歳。77年に筑前琵琶の名手、山崎旭萃に入門。厳しい修行の傍ら、新内の第1人者、岡本分弥に師事し、さらに、89年、「最後の琵琶法師」と呼ばれた盲目の肥後琵琶法師、山鹿良之の門をたたく。
 山鹿の野武士のような演奏を聴いて、魂が揺さぶられ、「この人と一緒にいたい」と思った。それから5年間、年に5〜6回、熊本に住む山鹿のもとへ通い続け、師の没後は肥後琵琶の継承にも力を注いでいる。  酒を酌みながら、芸に惚れ込み、修練を重ねて継承していく情熱に触れ、心打たれた。「またやろう」。中村さんたちは5月に再び旭星さんを招いて演奏会をすることを決めた。

(編集委員 中沢義則)

  

嬉し恥ずかしながら、酒の縁というものはありがたいものです。



4月13日(日)京都祇園にある琴屋の2階座敷を借りまして、小さな演奏会を開くことに致しました。普段あまり演奏しないような曲を取り上げながら、地道に続けられたらと思っております。
お暇がありましたら、どうぞお付き合いください。



このページに肥後琵琶のコーナーを作ろうと友人に頼んでいるのですが、遅々としております。
明日で良いことは明日にしようと思うとなかなかです。



待ちこがれた春です。
どうぞ、お楽しみください。
 

2014年 弥生 彼岸の頃