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H.L.Clarke著 "TECHNICAL STUDIES FOR THE CORNET" 日本語訳
訳:高垣智

Intruduction

 この本は特に、コルネットを学ぶ人がコルネットの作品の中で直面する全ての困難を克服できるように、書かれたものである。
 この本の指示に注意深く従うことによって、学習者はアンブシュアに過労や傷を負わせることなく、アンブシュアの強さや耐久力をつくり上げるだろう。もし唇が柔軟性を保ち、音を無理やりに出していないならば、どんな音域でも全ての音を楽に出すことができるだろう。

   この本の練習曲は、初めはゆっくり練習すれば、それほど難しいものではない。私は、耐久力を維持したり疲労を防ぐために、毎日の日課練習としてこの練習曲を何年も使っている。

   難しい作品では、高度の卓越した技術が必要になるだろう。しかし、自分のごく小さなミスを正していくことや毎日上達するよう努力することによって、あなたは、初めは不可能だと思ったことを克服し、努力は報われるだろう。

 学習者は、実りのある、かつ多種の音楽的バックグラウンドを得るために、できるだけ多くのコルネットの作品に慣れ親しむべきである。

 このシリーズの第3巻には、この第2巻の内容と同じ目的の、少し難しい練習曲が含まれている。


First Study

 これらの練習曲では、唇の筋肉への疲労と無理を防ぐために、書かれた強弱記号より大きな音で吹いてはならない。もし無理をして音を出していれば、アンブシュアに永久的な傷をつけてしまうかもしれない。
 それぞれの練習曲を、唇と指を柔軟にしたまま、ワン・ブレスで8回から16回練習しなさい。上行形では少し唇を締め、下行形では少し緩めなさい。


Second Study

 これらの練習曲は、初めはレガートで練習し、その後にはとても軽いタンギングで練習しなさい。アーティキュレーションをより発達させるために、最終的には、ダブル・タンギングも試みなさい。アクセントが書かれたところでは一定のリズムを保つようにしなさい。
 自分にとって難しい練習曲に、集中しなさい。簡単なものを練習して時間を無駄にしないように。


Third Study

 指を完全にマスターするまでは、リピートなしで練習しなさい。いつも唇を柔らかく保つことを忘れずに。
 レガートでできるようになったら、シングル・タンギングで、次にダブル・タンギングで試みなさい。
 EtudeVを、ワン・ブレスで吹けるようになるまで練習しなさい。


Fourth Study

 これらの練習曲は、コルネットで全音符のトリルを吹く時の困難を克服するために書かれた。
 ゆっくり、かつ注意深く練習すれば、ある楽器の機械的な欠点は克服できるものである。最も厄介な音程は、B−C♯(Ex.71番)とC−D(Ex.72番)である。
 指と唇はこの練習曲の初めから終わりまで、柔軟な状態を保つべきである。書かれた通りに吹けるようになったら、シングル・タンギング、ダブル・タンギングで練習しなさい。
 EtudeWを、ワン・ブレスで吹けるようになるまで練習しなさい。


Fifth Study

 ここまでの練習曲をマスターしていれば、ブレス・コントロールと耐久力を向上させることができ、ここから先のより高度な練習曲の準備ができているだろう。
 前の練習曲を完全にマスターするまでは、先に進んではならない。
 唇の疲労を避けるために、ダイナミクスに注意しなさい。書かれた通りに吹けるようになったら、シングル・タンギング、ダブル・タンギングで練習しなさい。

Ex.99の前
 これらの音階は、指の技術をつけるのに役立つだろう。ゆっくりから始め、ワン・ブレスで何度も吹けるようになるまで練習しなさい。
EtudeX
 最初から最後までをワン・ブレスで吹きなさい。


Sixth Study

 コルネットのほとんど全音域を含むこれらの音階は、耐久力と唇の技術を向上させるだろう。書かれた通りに、また、シングル、ダブル・タンギングで練習しなさい。
 あなたは、自分の技術、耐久力、読譜力が、これらの練習曲を吹くことによって、ただロングトーンを練習するよりもはるかに向上することに気づき始めるだろう。


Seventh Study

 この練習曲は半音階の3連符とアルペジオを、全音域にわたって含んでいる。優れたクラリネット奏者と同じようなクリアでしなやかな音を追求しなさい。実際、クラリネットの滑らかさを真似するために、この練習曲をクラリネット奏者と一緒に演奏することはとても有益であろう。
 Ex.154番と155番を境に、リズムが変わっていることに気をつけなさい。

Ex.151の前
 これらのアルペジオを書かれた通りに練習したら、151番から154番をトリプル・タンギングで、155番から157番をダブル・タンギングで練習しなさい。高音での無理を避けるために、大きく吹きすぎてはいけない。

Ex.158の前
 この減七和音のアルペジオは、ワン・ブレスで4回から8回吹けるようにするべきである。


Eighth Study

これらの広範囲にわたる半音の練習は、唇と指の技術と、音作りの向上に役立つだろう。注意深くダイナミクスに気をつけることで、繰り返しの回数に関わらず、疲労を防げるだろう。
 ここまでの練習曲をマスターするまでは、この練習曲に取り組んではいけない。レガートでコントロールできるようになったら、シングル、ダブル・タンギングで練習しなさい。


Ninth Study

それぞれの練習曲を、ワン・ブレスで4回以上吹けるようにしなさい。唇を柔軟に保ち、大きな音で吹きすぎなければ、高音で無理をしなくてすむだろう。

Ex.151の前
 この最後の2つの練習曲は、ワン・ブレスで吹くためには指をすばやく動かせなければならないだろう。ヴァルヴが止まったり動きが遅かったりしないように、よく動く状態にしておくことが絶対に必要である。


Tenth Study

 この練習曲は、コルネットのほとんど無限の可能性を証明している。これら4つの曲は、分散和音の装飾音から上行して、メロディーの音に至るようになっている。
 装飾音は柔らかく、メロディーは強めに聞こえさせるべきである。いつも唇は柔軟にしなさい。



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